経営戦略の構成要素 ~ 競争優位性・・・コアコンピタンス ~
ドメイン決定と資源展開パターンを通じて競争相手に対して築く独自性
のことを競争優位性と言います。
コアコンピタンス
「コンピタンス」とは「力」や「能力」というような意味です。
したがって「コアコンピタンス」とは「中心的な企業の力」となりますが、
つまりは、
経営資源を組み合わせて企業の独自性を生み出す組織能力
のことです。
ある企業が、他社に対して圧倒的に上回る部分
ということもできます。
これは企業の持続的な競争優位性の源泉となります。
コアコンピタンスの3要件
コアコンピタンスには3つの要件があります。
持続的な競争優位性の源泉となる企業の独自性を作るためには
こんなことが必要ですよ、ということですね。
① さまざまな市場へのアクセス可能性
持続的な競争優位性を持つためには、
コアコンピタンス(独自性を生み出す組織能力)が一つの市場に対してだけ使えるものではなく、複数の市場への展開に対して応用できるものでなければなりません。
コアコンピタンスは「組織の能力」ですから、
こうした広がりを持たせることが重要なのですね。
② 特定顧客の利益に重要な貢献
「他社に比べて圧倒的に上回る独自性」とも言えるコアコンピタンスは、
ただの「ディファレンス(違い)」ではありません。
他社と違うだけでなく、その違いや独自性が特定のセグメントの顧客に対して強い訴求力を持っていなければならないでしょう。
且つ、そうした顧客に対してきちんと重要な価値を提供できる独自性である必要があります。
③ 模倣困難
コアコンピタンスは「他社にくらべて圧倒的に上回る」「独自性」なわけですから、
簡単に真似できるようなものはコアコンピタンスとは呼べません。
簡単に真似できないからこそ
「持続的な競争優位性」が担保できるのです。
したがって、他社で成功したビジネスモデルを自社に移植するといったことは
基本的に自社以外にもできることですから、
コアコンピタンスにはなりませんし、「持続的な競争優位性」とはなりません。